甲虫の仲間

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頑丈な外骨格で覆われていることが甲虫の特徴です。大変種類が多く、川や池の周辺でもたくさん見ることができます。 主に水中で生活するガムシやゲンゴロウの仲間も甲虫ですが、それらは「その他の生き物 > 水生昆虫の仲間」で紹介することにして、 ここでは陸上を主な生活圏として、河川敷や川原、田んぼの周辺などで出会った種を紹介します。
ナナホシテントウ
ゲンジボタル
ハンミョウ
カブトムシ
ノコギリクワガタ
ヒラタクワガタ
ミヤマクワガタ

ナナホシテントウ

ナナホシテントウ テントウムシにはいくつかの種類がいるが、本種は最も普通に見ることができる。 赤をベースにはっきりとした黒の斑点模様が面白い。この派手な色合いは警告色であり、つかむと出す黄色い汁も同様だ。 小さくてちょこまか動くがその色からよく目立ち、簡単に捕まえることができるので子供の良き遊び相手になってくれる。 集団で越冬した個体は春になると出てくるが、ポカポカ陽気で草の青臭い臭いが漂う中でのテントウムシが印象的だ。 幼虫時代も成虫時代も害虫とされるアブラムシを食べるので益虫として扱われている。

ゲンジボタル

ゲンジボタル 「ほっほ、ほ~たる来い」。水辺の初夏の風物詩としてホタルは欠かせないだろう。水がきれいな川の上中流で近くに林がある環境に生息する。 本種は体長はオスが15mm、メスは20mmくらいで、約50種もいる日本のホタルの中では大きい部類に入る。 ピンクの前胸部に黒の十字模様があることでヘイケボタルと区別できる。幼虫は水中でカワニナを食べて成長し、川岸の土手で蛹になり成虫になる。 成虫になるとエサをとらず水のみを摂取し、成虫の間の1週間、繁殖に専念する。 オス、メスともにお尻を光らせるが、飛びながら光っているのはオスがほとんど。メスは草や木の上で光っていることが多い。 光るパターンは地域で異なる。見たことはないが、卵や幼虫の間も光るらしい。

ハンミョウ

ハンミョウ 体長2cmくらいの青や緑の金属光沢が美しい虫である。正面から見るとクロスしている大きなアゴが結構厳つくて、いかにも肉食といった感じ。 河原などの日当たりの良い乾いた地面で獲物を待ち、獲物を見付けると音もなくふわりと飛びスッと襲いかかるそうだ。 河原で見付けて近づくと、飛んで数歩先に降り立つ。近づくとまた先に飛んで降りる。 彼なりに逃げているわけだが、まるでどこかに道案内されているようなので、「道おしえ」の名がある。 写真の個体は、魚を捕りにいく途中の舗装道路で見付けた。道教えをしてくれている途中、タモ網を伸ばして捕まえてみた。

カブトムシ

カブトムシ 雑木林の王者、カブトムシ。成虫は7月頃から姿を現し、クヌギなどの樹液に集まる。 黒い体、頭の先に大きな角をもつその姿は子供達を惹きつけてやまない。 基本的に夜行性で甘酸っぱい臭いを放つ樹液が出ているところに集まる。その大きな体と長い角で樹液酒場では向かうところ敵無しだ。 メスは産卵のための栄養をとる必要があるのか、ひたすら樹液を吸い続けるが、オスはよくケンカをしている。 角を付き合わせ、間合いをはかりながら大きな角を相手の体の下に入れ、大きく放り投げる姿はなかなかのもの。 幼虫は腐葉土で育つが、その時の栄養状態で角や体の大きさが決まる。お盆が過ぎ夏休みが終わる頃、短い一生を終える。

ノコギリクワガタ

ノコギリクワガタ グワッと湾曲した大アゴが魅力的なクワガタ。 温暖湿潤な環境を好むクワガタで、水辺近くの雑木でよく見かける。また昼間に活動していることも多く比較的見付けやすい種だ。 虫捕り網が届く範囲で幹にいる個体や木の根元に隠れている個体であれば容易に捕まえることができるが、 特に昼間などは比較的高いところにいることも多く、そんな場合は木の幹を足で蹴って捕ることができる。 ドンと思い切って蹴れば、震動に驚いて足を縮こませるので、パラパラパラッと落ちてくる。 アゴの形は体のサイズに合わせて変わり、小さい個体ほど真っ直ぐなノコギリ形状に近づく。 結構弱いくせにすぐに戦闘態勢に入る喧嘩好きな性格だ。まっ、ヒラタほどではないけど。

ヒラタクワガタ

ヒラタクワガタ 戦闘好きな平べったいクワガタ。本種も水辺を好むようで河川敷のヤナギ林などでも多く見付けることができる。 昼間は木の皮の隙間やうろに身を隠し、主に夜に活動する。オスはとかく気性が荒くて喧嘩っ早い。 さらに大アゴは太くて、挟む力は強力なので、クワガタの腹なんかは簡単に挟み潰してしまい、狭い飼育ケースで何度か殺してしまった苦い経験がある。 私も挟まれて何度か出血している。本種は成虫になった後も越冬して1~3年生きる。国内亜種や外国亜種の放虫により交雑して問題になっているそうだ。

ミヤマクワガタ

ミヤマクワガタ 頭部に突起があって、ゴツゴツした感じから武士のような風貌だ。脚が比較的長く短い薄茶色い毛が体中に生えている。 オスの大アゴは、基本型、フジ型、サト型の3型があるとされ、それぞれの型に分かれる要因はは幼虫期の生息環境温度や遺伝的可能性が言われている。 ミヤマ(深山)の名の通り、涼しい環境を好むクワガタで、比較的標高の高い山間部で人の手があまり入っていない自然環境を好むように思う。 カブトムシやノコギリクワガタなどが低地の人の手の入った雑木林などの二次的な自然環境を好むのと対照的だ。 基本的に夜行性であるが、昼間でも活動している姿を見ることができる。 メスの上にオスが覆い被さっているメイトガードと呼ばれる姿であることも多く、オスメス同時に捕れる。 大阪の平地は彼らにとってあまりに暑いようで、長生きさせることができないのが残念だ・・・。

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