ゲンゴロウブナ Carassius cuvieri
コイ科コイ亜科フナ属

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ゲンゴロウブナ

【生息場所】 池沼、湖や河川下流の緩流域、用水路の淀みなど、流れのほとんどないところに生息する。 琵琶湖・淀川水系原産であるが、全国各地の湖沼へ移植放流されている。
【外観・生活】 全長は50cmくらいとフナ類の中では最も大きくなる。体は青みを帯びた銀白色から銀褐色。 体は偏平し体高が高いことが特徴で、背側と腹側の輪郭が背びれと腹びれの起点付近より後方でなだらかにすぼまるため、横から見ると体形は菱形に近い。 中層を中心に群れをつくり遊泳しながら植物プランクトンを食す。日中には水面に群れで浮き上がり、パクパクと大きく口を開いて餌をとることもある。 プランクトン食のため、雑食であるギンブナなどと比較すると、餌をこし集めるためにエラの内部にある鰓耙(さいは)が長く、100本前後とかなり多い。 また水面に浮いているときに都合が良いように、目の位置が比較的下の方についている。 植物食なので腸管も非常に長く、体長の5倍ほどの長さがあるそうだ。 4~6月が産卵期で、雨による増水をトリガーとして、水草や抽水植物が茂る浅瀬に群れて体を乗り上げるようにバシャバシャと産卵する。
【捕る】 産卵のために接岸、用水路に遡上してきた個体をタモ網で捕ることもできるが、練り餌をエサにし、魚を集めて捕る釣りが面白い。 プランクトン食性のためにエサを口に入れたり出したりするのでアタリをとるのに技術が必要で、 また季節や水温、時間帯などで泳いでいる水深(タナ)が変化するため、タナ取りが重要とされる。 大型で平べったい体をしているため引きが強いなど、難易度と合わせてゲーム性はかなり高い。
【その他情報】 明治の末頃までは琵琶湖と淀川水系のみに生息していたが、飼育型のヘラブナは釣りの対象魚として各地に放流されている。 大阪の河内でつくり出されたそうでカワチブナとも呼ばれる。 ヘラブナ釣りは、古くから食用を目的としないキャッチアンドリリースの対象とされ、針はカエシのないスレ針が使われる。 鰓耙の本数は、プランクトン食の強い魚は細かく、肉食魚では少ない傾向がある。 本種はプランクトン食で鰓耙の本数が明らかに多く、体形や体色に変異の多いフナの仲間は、この鰓耙の本数が種を決める一つの形質になる。 鮒寿司の材料としては琵琶湖原産のニゴロブナが主に利用されるが、本種も使われるそうだ。
【コメント】 実家の近所にはため池がたくさんあった。その中に誰がどのタイミングで入れたのかわからないが、ヘラブナが放流されている池があって、 小学5年生くらいから中学生にかけての時期はヘラブナ釣りにも夢中になった。 ヘラ釣りをはじめると、それまでのコイ釣りやマブナ釣りは簡単で面白味に欠けると生意気にも思ったのは事実だ。 折り畳みイスに前屈みで腰掛け、左手で練り餌をコロコロいじりながら、右手でヘラ竿を軽く握り、細長いヘラウキがゆっくり上下する様を見つめる。 ウキがツンと沈んだ一瞬を見極め、素早く竿を上げる。 ヘラがかかると竿は大きくしなり、しばらくすると口をパクパクさせながら銀色の平べったい魚体が姿を現す。 空振りすることも多かったが、釣れたときは魚との勝負に勝ったようで楽しかったなあ。 そんな繊細な釣りはもう長くやっていない。今やってもそう簡単に釣れへんと思うけど、そのうちゆっくり遊んでもらおうと思っている。

全長30cmオーバーの個体。 淀川の支流で捕れた個体だがずいぶんと体形が崩れている。

夏の個体。 この個体も全長30cm近くあった。本種は背が大きく盛り上がることが特徴だ。

夏に捕った全長33cm程度の個体。 流れがほとんどない河川の深みで2匹が水面近くに浮き上がってパクパクしていた。水面近くのプランクトンをとっていたようだ。少し痩せている。

桜の咲く頃に池で捕った個体。 全長は8cm程度。体は銀色光沢があり、体高がある。背側のうろこには暗色斑点のあるものがあり、体側にそって4、5本の縦条をなす。

上から見るとこんな感じ。 背面は濃いオリーブ色。

正面から。ギンブナとは面が違う。 目はやや下方にある。

last modified:2015/2/19
created:2012/1/7

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