カジカ中卵型 Cottus sp.
カジカ科カジカ属

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カジカ中卵型

【生息場所】 日本海と瀬戸内海流入河川の中下流域に生息する。礫底にある石や岩などの隙間に身を潜めている。
【外観・生活】 全長は15cmくらいになるようだ。カジカ大卵型やカジカ小卵型(ウツセミカジカ)に酷似するが、 胸びれ条数が大卵型よりもやや多く、ウツセミカジカよりもやや少ない(本種は13~16本、最頻値14,15本)。 繁殖期は3月~4月で、雌が浮石の下に卵を産みつけ雄が保護する。河川で孵化した仔魚は直ちに海に流下し、沿岸域で過ごした後、再び河川を遡上する。 水生昆虫や甲殻類、小魚などを食べる。
【捕る】 石の隙間に身を潜めているのでタモ網を構えて捕まえる。
【その他情報】 カジカ類は遺伝的に異なる3つに分けられていて、河川上流域に生息する陸封性の大卵型と、中・下流域に生息し両側回遊性の中卵型および小卵型があり、 現在ではそれぞれ別種とみなされている。本種は以前は小卵型に含められていたが、遺伝的には大卵型に近いそうだ。
【コメント】 一般に淡水魚というとコイやナマズのように一生を淡水で過ごす魚がイメージされるが、生活史の中で河川と海を行き来する魚は多い。 それには幾つかのパターンがあって、本種はアユやウキゴリなどと同様に、 普段は川で生活していて、産卵、孵化後間もなく海に下り、ある程度成長してから川に遡上してくる両側回遊の形をとる。 いったん海に下ることで生息範囲を広げやすいメリットをもつのだろうが、逆に堰などの河川を横断する構造物の存在により遡上が妨げられてしまう。 アユのように優れた水中での遊泳力をもたず、ハゼ類のように吸盤状の腹びれで垂直に近い壁を上ることもできず、 テナガエビ類やヤマトヌマエビのように陸を歩くこともできない本種は、堰などの河川構造物の影響を特に受けやすいだろう。 生息環境や産卵環境を考えると、河川の平坦化も本種の減少要因となる。生活範囲が河川中流域から海の沿岸域に及ぶため、より広範な環境への配慮が必要だ。

夏に捕まえた瀬戸内海流入河川の中流域の個体。 全長8cm程度。湧き水があると思われ水が冷たかったが、上流域のカジカ(大卵型)しか頭になく、「こんな場所で?」と驚いた。 近くではカネヒラやニゴイ、チュウガタスジシマドジョウ、ヌマチチブなども捕れた。

胸びれ条数は14本だ。 重なりはあるが大卵型よりも多く、小卵型よりも少ない。 形態は酷似しているので区別は難しいが、胸びれ条数と捕った場所などから総合的に判断して、本種で良いと思う。

created:2016/8/12

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