コウライモロコ Squalidus chankaensis tsuchigae
コイ科カマツカ亜科スゴモロコ属

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コウライモロコ

スゴモロコとコウライモロコとの区別が難しいところではあるが、ここでは琵琶湖(滋賀県)以外で捕れた個体をコウライモロコとして掲載することにする。
【生息場所】 河川の中流域や下流域の砂底に生息している。農業用水路にも入り込み、群泳している様子が確認できる。 水底近くにいて、関西では普通に見られる種。淀川にも多い。
【外観・生活】 全長は10cm程度。体は透明感のある薄褐色で全体的に金属光沢がある。体側には光の加減で金色に光る細筋と緑青色に見える縦筋がある。 一対の口ひげがあり、目が大きい。よく似たスゴモロコとの区別点は口ひげが長く(上顎長とほぼ同じかそれ以上)、 体がずんぐりしていて(体高は体長の20%以上)、吻が丸い傾向にあるとされる。群れで生活し、雑食性でミジンコや水生昆虫などを食している。
【捕る】 釣りやタモ網で捕ることができる。群れているため、釣れ出すとどんどん釣れる。
【飼う】 ウロコがはがれやすく、捕まえた時に傷つけてしまうとすぐに弱ってしまい、また水槽に入れた直後白点病を発症することも多いデリケートな魚である。 いったん水槽に慣れてしまえば、とても丈夫で長生きする。性格も大人しく混泳にも向く。
【その他情報】 亜種に琵琶湖固有のスゴモロコがある。本種はかつてスゴモロコと同種として扱われてきたが、琵琶湖以外に生息するものは本種として区別された。 淀川には中間的な体形のものもいて、微妙・・・。
【コメント】 大阪ではじめて捕った魚が本種だ。 タモ網に入った最初の個体は、5cmにも満たないような小さな個体であったが「透明感があり、スラッとしてきれいな魚だなあ」と思ったことを覚えている。 淀川と直接つながる用水路で毎年多くの個体を定期的に確認している。 ニゴイやカネヒラは季節的変動が大きく、特に夏や秋を中心に大量に発生するが(まさに発生という表現がピッタリ)、 本種は捕れるサイズの差こそあれ、いつも捕ることができる常連さんだ。しかし、全体的な傾向からすると近年減少傾向にあると思う。 スゴモロコとの違いは微妙かも知れない。縦列鱗数、脊椎骨数、鰓耙数では明確に区別できないし、 季節により体形に差があって、特に冬に捕れる個体はスゴモロコのようなスリムな個体が多く、口ひげも含めた外観からは何が違うのかわからなくなる。 淀川は琵琶湖と直接つながっているし、さらにスゴモロコとの中間型が生息しているとのことなので、その集団なのかもしれないけれど、 何かもやもやした感じが残る・・・。

夏に淀川支流で捕った個体。 体形は太短く全長は10cm以上あった。デップリとして貫禄がある。 ちなみに体高比(=体高/体長)は約23%だ。

夏に捕った全長9cm程度の個体。 真っ黒な目が印象的。

淀川で捕った個体。 夏にはこんな7~9cm程度の個体がたくさん捕れる。

淀川から取水する大阪の用水路で 夏に捕った。全長8.5cm程度で比較的コロコロしていた個体だ。夏は特にすぐに弱ってしまうので取り扱いに神経を使う。

同所で夏に捕った個体。 全長7.5cm。体高比がちょうど20%程度だ。

淀川流域では最近、 個体数が減少しているようにも感じられる。何かあったのだろうか・・・。

夏に捕った個体。 全長は8cm程度で体高比は18.7%程度。同じ時期でも太い個体からスマートな個体までいろいろいることがわかる。

同じ場所で秋に捕った個体。 体側に暗色点が並ぶ。この個体は心なしか目が大きめ。

秋に捕った個体。 全長7.5cmで体側の暗色縦筋が目立つ。 体高比は20%くらいでギリ。

同じく秋の個体。 銀色の鱗が乱反射してギラギラ。緩やかに流れる川のやや深いところで捕れたが、浅いところには稚魚がたくさん群れていた。

スリムな体形の個体。 全長は7cm程度で、体高比は約17.5%。冬に淀川から取水する用水路で捕れた。目がより大きく、吻がやや尖っている。 琵琶湖産スゴモロコと言われても疑わない。

春の淀川支流で捕まえた個体。 全長は7cmに満たない程度。昨年生まれと思われる全長数cmの個体もポツポツ見られた。

京都府内の淀川水系支流で冬に捕った。 多くの個体が確認できたが、この場所ではこのようなスリムな個体ばかりである。

春に淀川の支流で捕れた個体。 体側の金色に光る細筋がよくわかる。

本種は群れて泳いでいる。

体には透明感がある。

金色細筋の下部には、 緑青に光る一本の縦帯がある。光の加減によるところもあるが、実際にはもっとはっきりとわかる。

夏に捕った全長5cmに満たない個体。 体側に暗色の小斑紋を10個ほどもつが、大きくなると目立たなくなるようだ。

春に捕った全長4cmオーバーの個体。 淀川支流で群れていた。

冬に用水路で捕った個体。 全長4cmくらい。全長2~3cm程度の小さな個体もたくさん群れていた。少し痩せていて頭が大きく見える。

夏に用水路で捕れた個体。 このような3~5cm程度の幼魚がたくさん捕れた。扱ったときに、一部の鱗がはがれしまったようだ。

冬に捕れた2cm程度の個体。 大量のオイカワの稚魚と一緒に、岸草で覆い被さった浅場にたくさん群れていた。体は透明で体の向こうが見えるくらいだ。

スリムな個体(体高比約18%)の 長い口ひげ。亜種のスゴモロコは体形がスリムで口ひげが短いというが、この個体はどっちだ?

夏の個体を上から。 濃褐色の斑点があり、見る角度によって背びれより後ろの背中線は黒と金色の点線に見える。

正面から。 スゴモロコによく似ている。

last modified:2017/4/13
created:2012/1/7

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