オイカワムツ(交雑種) Opsariichthys platypus × Nipponocypris temminckii
コイ科クセノキプリス亜科ハス属オイカワ × カワムツ属カワムツ

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オイカワムツ

東京都郊外の多摩川に流れ込む河川で、オイカワとカワムツの交雑個体、いわゆる「オイカワムツ」を捕まえた。
※関西で捕まえたオイカワムツ(本種メインページ)紹介 → こちら

【コメント】 冬になると川の水温が低下し、魚の動きは鈍くなるため遊泳力に富んだ種類であってもタモ網で捕りやすくなる。 また水温が高いところなどにかなりの密度で集団になっている場合があり、そんな場所では適当にタモ網を入れただけで一度にわんさか捕れることがある。 そんな状況の中、10cmを超えるたくさんのオイカワやカワムツに混じって、変な感じの個体が捕れた。全体の雰囲気は カワムツっぽいけど、体側の模様が不明瞭で背が緑色に光り、吻もやや尖った感じ。見れば見るほど違和感。 カワムツは今や関東のあちこちで見られ、個体数も多いが、もともと東海地方・能登半島以西に分布し、関東では国内外来種。 オイカワは利根川水系と信濃川水系以西に分布するので在来種(ただし、多くの河川で琵琶湖産アユに紛れて琵琶湖産が入り込んでいる)。 この個体のDNAはどうなっているのか知らないが、「国内外来種×在来種」の交雑だと考えると、どこか複雑な気持ちになる。 そんな気持ちになるのは、この個体が生まれた背景に人の行為が入っているから・・・やなぁ。

トップ写真と同じ個体。全長12cm程度。 体側に特に明瞭な模様はもたない。側線上方横列鱗数10枚、側線鱗数45枚程度で、それらからはカワムツ。 一方、尻鰭分枝軟条数は9本でオイカワだ。顔も鼻先が長くてオイカワの雰囲気がある。

同一場所で夏に捕まえたカワムツ。 上の個体の全体的な雰囲気はカワムツ。でも、体はややスマートで、特徴的な体側の縦帯が不明瞭。頭部の感じも違う。

同時に捕まえたオイカワ。 上の個体にオイカワの雰囲気があるのがわかるだろうか。

created:2019/2/9

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