セダカダイミョウサギ Gerres akazakii
クロサギ科クロサギ属

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セダカダイミョウサギ

【生息場所】 遠州灘から種子島までの太平洋岸に分布する。沿岸の砂底に生息するが、夏の終わりから秋にかけて幼魚が汽水域に侵入する。
【外観・生活】 全長20cm程度になる。楕円形で平べったい体形をしていて、体色は一様に銀白色。幼魚では背びれの先端が黒く縁取られる。 成長に伴って腹びれと尻びれの一部が黄色を帯びる。 クロサギに酷似しているがより体高があり、尾びれの切れ込みがより浅い。 また本種は背びれが10棘9軟条であることが特徴で、採捕地を考慮すれば、他のクロサギ属と区別できる。 夏の終わりから秋にかけて全長数cmの幼魚が汽水域に集団で見られる。 クロサギ同様、筒状にびよ~んと伸びる口を突き出して砂の中のゴカイなどの小動物や藻類を食べる。
【捕る】 干潟などの砂泥底でタモ網を使って捕る。狙って釣る人がいるとはあまり思えないが、成魚は沿岸でゴカイなどを餌にすれば釣れると思う。
【その他情報】 本種は2007年に新種記載された。小骨が多いが白身で美味しいそうだ。塩焼きやフライ、ムニエルなどで食べる。
【コメント】 どれもこれも似すぎのクロサギ属のひとつ。クロサギ属の幼魚は秋の汽水でタモ網に入るが、区別がとても難しく悩ましいグループのひとつだ。 種数も多く、外観は成魚でもよく似ている上、幼魚となると、頼りとなる写真などの情報も少ない。 初めて捕れたときは、体高はやや高いし、ひれの一部が黄色いし、同所で捕れたクロサギの幼魚とはちょっと違う印象を受けた。 ただ、悩ましいクロサギ属の魚なので、何者かちゃんとわかるかな・・・とやや不安気味に帰宅した。 確認すると、背びれが10棘9軟条で、捕れた場所は紀伊半島西部の太平洋流入河川汽水域、 腹びれなどが鮮やかな黄色などの特徴が該当したので、およそ本種と同定できることがわかった。ホッ。 だが実はまだすっきりしない。これまでに捕まえた幼魚のうち「あんた、だれ~」ってのがいくつかあるんだよねぇ、どうしよ・・・。

秋の干潟でタモ網に入った 全長約4cmの個体。太陽の光を浴びてギラギラする銀白色の体に、腹びれと尻びれの黄色が良いアクセントになっている。 浅い砂泥底にタモ網をあてて引きずれば複数匹が入る。

一見クロサギに見えるが、より体高がある。 背びれは10棘9軟条であることが本種の特徴で、本種を同定するポイントとなる。幼魚は大きな眼をしている。

潮が引いた干潟のたまりで、 タモ網を底につけて走る。酷似するクロサギも一緒に入るが、目を懲らしてひれの条数を数えなくても、 腹びれや尻びれに黄色を見つけることができれば、違う種類ってことはわかる。

秋に捕れるのは全長4cmほどの個体。 幼魚は同属他種と極めてよく似ている、悩ましい~。

背びれの先端は黒く縁取られ、 幼魚の間は体側に薄っすらと暗色の横帯模様が見られる。シルバーの体が鏡になって、快晴の青空の色が映っている。

潮が引いてできた干潟のたまりに 群れていた。シマイサキやコトヒキもたくさん捕れた。水は濁っている方が捕りやすい。

全長5.5cmぐらいの個体。 秋、潮が引いたたまりは複数のサギ類が同時に捕れるが、本種は体高があり背びれが10棘9軟条なので比較的区別しやすい。 銀白色の体を挟んで、背びれの黒い帯と腹びれの鮮やかな黄色のコントラストが良い。

全長8cmほどの個体。 太陽光を浴びてうろこがキラキラ輝く。

上から見るとこんな感じだ。 砂泥底にいたら全然わからないと思う。

アルミホイルのような ギラギラした感じは海の魚って感じ。 尖がった口のせいか、どこかいたずらっ子っぽい雰囲気をもつ。口は筒状にびよ~んと伸びて砂泥中の小動物を食べる。

last modified:2022/11/12
created:2018/10/13

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